【カードサイズ規格】クレジットカード、交通系ICカードなど

国際規格ISO/IEC7810 ID-1で規格化されているカードサイズは
85.6mm×53.98mm×厚み0.76mmです。

クレジットカードや免許証、交通系ICカードなど共通のサイズです。
長さと幅のサイズが黄金比と呼ばれる1:1.618に近い値となっており、人が自然と美しいと感じるサイズ感になっています。

上記以外にも国際規格によって定義されているサイズがいくつかありますが、日常で最もよく使われるのが上記のクレジットカードに採用されているサイズでしょう。

他の規格としては、パスポートや査証に使用される125×88mmというサイズもあります。以下に詳細を記載します。

規格の種類

ISO規格(国際規格)

カードサイズの国際規格はISO/IEC 7810で以下4種類のサイズが定義されています。

  • ID-1:85.60 × 53.98mm。最も一般的なサイズで、クレジットカードや免許証、キャッシュカードなどに使われています。
  • ID-2:105 × 74mm。A7サイズです。
  • ID-3:125 ×88mm。一般的にはパスポートや査証などに使われます。
  • ID-000:25 × 15mm。小さなサイズのカードで、主にSIMカード(mini-SIM)などに使われます。

なおカードの厚さは共通で0.76mmです。

因みにその他にも、
ISO/IEC 7811-1:字体、文字間隔、識別番号などの位置
ISO/IEC 7811-2:磁気ストライプ(低保磁力)
ISO/IEC 7811-6:磁気ストライプ(高保磁力)
ISO/IEC 7811-7:磁気ストライプ(高保磁力・高密度)
などカードに関する様々な規格が存在します。

引用元:ISO – International Organization for Standardization

JIS規格(日本国内の規格)

日本産業規格(旧日本工業規格)ではカードサイズの規格はJIS X6301で定義されています。

内容はISO/IEC 7810をベースに改定されているため、内容は基本的には共通です。

引用元:JISC 日本産業標準調査会

なぜ規格化されているか

カードサイズが規格化されていることによってどのようないいことがあるでしょうか。
主な利点を以下に書き出してみました。

  1. ポータビリティ: 規格化されたカードサイズは標準化されているため、財布やカードケースに収まりやすくなります。(まさにレザークラフト設計などにも役立っていますね)
  2. 互換性: 規格化されたサイズを採用することで、異なる場所や機器での利用が容易になります。例えば、クレジットカードは読みとる機器さえあればほぼどの店舗でも利用できますよね。
    カードリーダーやカードスロットなどの機器も統一された規格に基づいて設計されるため、利用者が利用しやすくなります。
  3. 効率的な製造: 規格化されたカードサイズを採用することで、製造プロセスが効率的になります。これがばらばらなサイズだと製造プロセスもそれぞれのサイズ毎に必要となるので生産性がさがってしまいます。
  4. 技術の発展に対応しやすい: 規格化されたカードサイズは、技術の進化に対応しやすくなります。例えば、新しいセキュリティ機能や通信技術が導入される際にも、既存のカードサイズを流用することで対応しやすくなります。規格がばらばらだと、新しいセキュリティ等の展開が非常に大変になってしまいます。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

今回はレザークラフトの設計に役立つ雑学としてカードに関する知識をまとめてみました。

カードに限らず様々な規格が存在しますが、この規格が存在するおかげで設計においてみんなが共通の認識を持つことができ、結果的に便利な生活につながっています。

もしクレジットカードの規格が無くサイズがばらばらになっていたら、カードを読み取る機器もカードサイズの種類だけ必要になりクレジットカードもここまで普及することもなかったかもしれませんね。

また、交通系ICカードも鉄道会社や地域毎に様々な種類が存在しますが、いまや全国どこでも共通に使用できるのも共通規格のおかげです。(チャージしておけば全国どこに行っても同じカードを使えるので本当に便利になりましたよね)

身近なものにも実はさまざまな規格が存在するのでいろいろ調べてみるのも楽しいですよ。

参考になれば嬉しいです!


↓↓今回紹介したカードサイズを活用したカードケース設計の記事です。↓↓

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