今回はコンパクトなデザインで人気のL字ファスナー付き財布の型紙をDIY用に設計してみました。ゾウさんのおまけ付きです。
出来上がりはこんな感じです。ゾウさんも渋く?仕上がりました。
型紙PDFも載せているので是非最後までご覧ください!
型紙設計
仕様決め
まずは収納するモノを決めていきたいと思います。
・お札入れ 1か所(二つ折りで収納する)
・小銭入れ 1か所
・カード収納 4枚分
一番大きいお札種類は1万円札で外形が160mm×76mm、クレジットカードなどの一般的なカード外形が約86mm×54mm(小数点以下切り上げ)です。
これらを収納できるように各所のサイズを決めていくことで、全体のサイズ感も自ずと決まってきます。
※カードサイズやお札サイズの詳細は下記記事を参照ください。
組図作成
ファスナーを取り付ける前の展開図はこんな感じです。
図の上側と左右にファスナーが取り付きます。下側は小銭入れを取り付けるための縫い代部分になります。
青色の部分がカード収納ですね。片側に2枚×左右2か所で合計4か所収納可能です。
まずは決める必要がある箇所を整理します。
たくさんありますが順番にいきます。まずは横幅(大文字で記載している方)のサイズを決めていきましょう。
カード収納部分C/D/Eの寸法はカードの高さ54mmが基準になります。
まずCは今回9mmとします。個人的に12mm前後にすることが多いですが、今回はコンパクト感を重視してやや短くしています。ここのサイズによって、カードの重なり量が変わりますのでバランスをみて決めるようにしましょう。(短すぎるとカードが取り出しづらくなったりします)
続いてDはカード高さ54mm + 縫い代3mm – カードの頭出し量4mmで53mmとします。
カードの頭出し量がやや短すぎるかもしれませんが今回はこれでトライしてみます。
E寸法はカードの頭出し量10mm、縫い代3mmとすると、
E = カード高さ54mm – 10mm + 3mm = 47mmとします。
Bはお札の高さ76mmに余裕10mmとして86mmとします。
これで横方向はほぼ決まりました。あとはAとF寸法のみです。
Fは財布の底部分(折曲がる部分)でファスナーが収納される部分になります。チャック幅約5mm+両端5mmずつで15mmとしておきます。
AはB寸法×2 + Fなので187mmとなりますね。
これで幅方向の寸法が全て決まりました。
続いて高さ方向ですがこちらはa/b/cの3か所だけです。
まずbからですがカード幅86mm + 縫い代3mm×両側2か所 + 余裕4mm×両側2か所で、b=100mmとします。
aはb + 縫い代3mm + 余裕3mmで、106mmでいきます。
最後にcはファスナーのチャック部分が収まるように10mm程度とします。
これで組図の必要寸法が全て決まりました。
この組図をベースとして型紙用に各パーツごとにばらしていきます。
型紙作成
組図寸法をベースに各パーツにばらしていきます。
必要なパーツは下記の①~⑦のパーツです。
今回は財布の張りを出すために⑦の芯材を取り付ける設計にしました。なのでベース部分を①と②で構成し間に芯材を入れるカタチとしています。
⑤⑥の部分には小銭入れ用のマチと収納部分を取り付けます。
またゾウさんの設計図?もおまけで載せておきます。(子供たちの落書きも混ざっていますが。。)
型紙完成!
完成した型紙がこちらです。
ベースの①と②は幅の長さについて②の方を短くしています。そのため中央部分が浮くカタチになります。こうすることでベース部分に曲がりグセをつけることができます。
↓↓↓型紙ダウンロードはこちら
型紙PDFの中にゾウさんの最終版ものせていますのでよかったら併せて作ってみてください。
まとめ
いかがでしたでしょうか。今回はL字ファスナーウォレットの型紙を設計してみました。実際使ってみるとコンパクトでさっと取り出せるので使い勝手も非常に良かったです。
小銭入れのサイズやカード収納部分のサイズなど、お好みでいろいろと設計変更して型紙設計にトライしてみてくださいね。
また、製作時はL字ファスナー部分の取り付けは少しコツがいりますが、慣れればそこまで難しい作業ではなくなると思います。
レザークラフト製作に少し慣れてきたころの次のステップアップにちょうど良い難易度です。
今回の記事が参考になれば嬉しいです!
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