ビジネスバッグメーカーとして有名なTUMIのかばん持ち手をDIYでリメイクしてみました。修理に出すと数千円~1万円以上かかる場合もありますが、自作すればほぼ材料費のみの低コストで修理可能です。
無料型紙記事のリンクも載せていますので、かばん持ち手のリメイクを考えている方は今回紹介する手順を参考にしてみていただければと思います。
↓↓型紙のリンクはこちらの記事をご確認ください!
製作に必要な道具
製作に必要な道具は下記の通りです。
- 別たち(or革包丁)
- カッティングマット
- 縫い針
- 床面処理剤(トコノール等)
- 菱目打ち
- ステッチンググルーバー
- ゴムハンマー(or木槌)
- ゴム板
- ボンド
- 型紙(厚紙)
製作に必要な材料
製作に必要な材料はこちらです。
- 牛革 高さ200mm×長さ500mm程度
- ウレタンフォーム 幅30×長さ300~350mm程度
- 持ち手補強材 幅30×長さ20mm程度×2個
- 縫い糸
牛革は堅い革を使用すると皺が目立ったりするため、柔らかめの革がおすすめです。
タンニン鞣しの革だと硬いものが多いので、タンニン鞣しであれば薄めの革が無難です。
クロム鞣しやコンビ鞣しの革を選ぶのもよいかと思います。
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ウレタンフォームは実際に手で保持する部分に使用します。
持ち手の中に入れることで手になじみやすい柔らかい感触にすることができます。
リメイクにあたってはTUMIオリジナルの持ち手に入っていたものを再利用しました。
もし再利用が出来ない場合は、ちょうど良さそうな芯材がありましたので以下にリンクを載せておきます。ご参考まで。
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持ち手補強材は持ち手の根本部分を補強するのに使用します。最も負荷がかかる部分のため補強のために使用しました。材料は100円ショップの手芸コーナーなどにも置いてあるので探してみましょう。
縫い糸はちょうどよい色が麻糸しかなかったので麻糸を使用しましたが、ナイロン/ポリエステル系の糸を使用することでより強度を上げることができます。
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製作手順
製作手順は下記の通りです。
- 型紙準備
- ケガキ
- 革の切り出し
- 床面磨き
- 菱目打ち/縫い合わせ
- かばんへの取り付け/コバ磨き
- 完成!
1.型紙準備
■使用する道具:型紙(PDFを印刷したもの)、厚紙
まずは型紙をA4用紙に印刷して厚紙に型紙を貼り付けます。
貼り付ける際は、それぞれのパーツに切り出した後に型紙記載のライン(下図の赤矢印の部分)を合わせて厚紙に貼り合わせます。
2.ケガキ
■使用する道具:型紙、丸ギリ
型紙ができたら型紙に合わせて革にケガいていきます。
型紙がズレない様に浮かないようにしっかり革に押し付けながら作業します。
サイズが大きいので位置ズレには特に注意しながら行いましょう。中身が入ったペットボトルやリモコンなど何でもよいので重りになるようなものがあると多少作業しやすくなります。
このように二つ分ケガくことができました。(わかりづらいですが)
ケガキのコツについてはこちらの記事で紹介していますので併せてご確認ください。
3.革の切り出し
■使用する道具:別たち(革包丁)、カッティングマット
ケガくことができたらマーキングに合わせて実際に革を切り出していきます。
まずは直線部分を切り出してから、その後に細かい形状を切り出していくと作業しやすいです。
型紙で説明すると、下図の赤ライン部分を先に切り出すカタチです。
直角部分は別たちで押し切りをして切り出していきましょう。
このように切り出すことができました。
因みにどうでもよいかもしれませんがカッティングマットの下に敷いてあるのはズレ防止用のランチマットです。
4.床面磨き
■使用する道具:トコノール、帆布
今回は柔らかい革を使用しているので最初からトコノールで磨いていきます。
磨いたものがこちらです。
ちなみに硬い革を使用する場合やしっかり磨き上げたい場合は、先に床面全体に水を含ませて番手の細かいやすりで一方向に軽く磨きます。こうすることで繊維の流れが整ってくれます。
その後軽く水分を自然乾燥させた後にトコノールで磨くとより表面が綺麗に仕上がります。
5.菱目打ち/縫い合わせ
■使用する道具:ステッチンググルーバー、菱目打ち、ゴムマット、ハンマー
下図のグレーの箇所にウレタンを、青色の部分に持ち手補強材を接着剤で貼り付けます。
ウレタンは赤線の位置を下端にします。
接着できたら赤線の位置でパーツを折り曲げて、ウレタンを挟み込むカタチで接着します。
接着が終わったらステッチンググルーバーでケガいた後に菱目打ちを行い、下図のように縫い合わせていきます。
接着がしっかりできていないと中央付近が途中ではがれてしまうのでしっかり接着しておきましょう。
なお補強材はこのようになっています。(画像は縫い合わせる前)
6.かばんへの取り付け/コバ磨き
パーツが出来上がったのでかばんに取り付けていきます。
写真のように「山の字」で縫い付けることで強度を上げることが出来ます。(オリジナルの持ち手を見て学びました)
最後にコバ部分を磨きます。
今回かばんに取り付けてからコバを磨いたので作業がしづらかったのですが、かばんに取り付ける前に磨いておけば簡単に作業ができたことに後から気が付きました。。
なので一つ前の工程がおわってから磨くと作業がしやすいと思います。
7.完成!
こちらが完成品です。
持ち手の長さもオリジナルをベースにしているだけあってちょうどよい長さに仕上がりました!
まとめ
いかがでしたでしょうか。
元々ついていた持ち手をベースに仕上げていきましたが、分解してみてみると色々と勉強になりました。
根本部分の補強の仕方や、持ち手部分がどのような形状になっているかなどいろいろと応用ができそうです。
今回製作した取付方法以外にもジャンパーホックを使用して固定するタイプや、かばんの側面に縫い付けるタイプなど様々な種類があります。
また機会があれば別パターンもトライしてみたいと思います!
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